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あなたがすきでたまらない
第18章 水心あれば魚心
「「・・・アイツらより強くなりたい」って言ったんだ」
「「・・・いじめられたくない」って言ったんだ」

そん時の多田が、どんなに不安だったのか・・・俺は理解ってあげられてなかった
明るく言う今でも、聞いてる俺の胸が痛くなってくる

「「じゃあ。強くなれよ?」って言われたよ。「どうやって?」って訊ねた」
「「それは自分で考えな?強さは人それぞれ違うから」って・・・」
「どうすればいいか教えて欲しかったけど・・・「じゃあな!!」って言って警察官の人はさ?帰って行ってさ・・・」

「何だよ。それ・・・結局、放置かよ」

イケメンフィルターが掛かって過去が美化されてるだけじゃねぇの?
内心で悪態を吐いた

「放置かぁ・・・優しくね?俺に暑い中メガネ届けてくれて俺の話、聞いてくれて・・・補導しなかったんだぜ?」

「そうかも知んないけど・・・」

「じゃあ直哉だったらどう言った?」

「俺?」

言葉に詰まった
実際・・・考えてもどうにも出来る筈なんてなかったから
過去に俺はいなかったし、中学の多田のクラスメイトだった訳でもなかったし・・・
警察官でもなかったし・・・
今現在、多田が同じ状況だったのなら、何としてでも。
とは思うけれど・・・
実際の・・・今の・・・俺が知ってる多田は過去の想像を出来ない位だから・・・

「俺な?その後・・・学校に行ったんだよ」

「え?」

「ビビりがすぐに治る訳でもないに決まってる。補導されかけても「遅刻しました!!サボりじゃないです!!」って・・・言い訳したかったんだよ」

「・・・なるほどな」

「でさ?恐る恐る教室に入ってさ?昼休みも終わった頃だったかな?」
「・・・教室内の雰囲気が・・・異様でさぁ?」
「皆が俺を見るなり・・・目を逸らすんだ。新しい虐めかと思った」

「・・・キツイな・・・」

「何があったんだ?って聞きたくても聞けない。」
「だから、取り敢えず席に着いてさ?周りを見回したんだ」
「そしたらさ?シュンと、俺を虐めてた奴が居なくて・・・元々の授業は自習になってて・・・代理で来た先生が俺の事を何とも言えない顔で見てたよ」

・・・その情景が目に浮かんでくる様だ

「いつまで経っても二人は帰ってこないしさ?そしたら放課後になるじゃん?」
「やっと、他の生徒も気を抜いて噂話をし出したんだよ」
「シュンがアイツを殴った。ってな」
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