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あなたがすきでたまらない
第18章 水心あれば魚心
直哉said


「宝、大丈夫かなぁ?ラインの返事もないし・・・」

「大丈夫だって!!」

「もう!!直哉は無責任なんだから!!」

「・・・」

何とでも言ってくれればいい
無責任?
結構だよ

「俺は、伊織だけに責任を感じたいから」

「そ、そう・・・なの?」

「知らんかった?」

「・・・知らなかった。・・・教えてくれる?」

ちょっ・・・
何?
その上目遣い
やべぇ~
かわいい!!
隅々まで教えてあげたくなるわ!!
男子高生。思春期!!なめんなよ!!

「多田と、従妹ちゃん。二人きりにさせてやろうぜ?それが気遣いじゃね?」

「・・・そ・・・だね。」

「それとも伊織は俺と二人はヤなの?」

「や・・・嫌じゃないよ!!全然!!た、宝が心配だったから・・・」

勢いよく首振る辺りが、また愛しいな

「・・・思い出すよね」

「何が?」

俺はさり気なく?
わざと?
どっちでもいい。
伊織の手を握った

「・・・ほら・・・中学の時もさ?お祭りでさ?はぐれたじゃん?」

「だから、あん時もお前が知らなかっただけで俺は他の奴らに気を遣ったんだよ」

実際は俺らも二人きりになれる様にって気を遣われたんだけどな
ちょっとのカッコはつけたいから今はそういう事で
内心。「多田。グッジョブ!!」は内緒

「・・・そっかぁ」

「何?俺と二人がヤなの?」

嫌だって言われても伊織の手を離す気ないけど?
確認の為、聞いてみた

「・・・」

首を振る伊織

「・・・私も・・・嬉しいよ」

そんな可愛い事言うから・・・

「俺はな?もっと嬉しいよ?」

って、言ってやった
は、恥ずかしいけどな!!

「わ、私は・・・もっと、もっと・・・もぉっ~と!!嬉しいよ!!直哉と二人で!!」

「お、俺なんか・・・それよりも・・・すんごく・・・いっぱい・・・嬉しい・・・です」

伊織が・・・可愛すぎて・・・完敗です・・・
必死で言い返したけど・・・
なんか幼稚っぽくなっちまった

繋いだ手にギュッと力を込めた
ここで抱きしめてキスしたくなった

なぁ?
俺の事だけで頭いっぱいになってくんねぇかな?
なぁ?
俺はお前だけで頭がいっぱいなんだよ

初めて会った時からさ?
初めて話した時からさ?

俺・・・伊織以外・・・
好きになった事がねぇからさ?
俺の全部で伊織が大好きなんだよ・・・

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