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シミュレーション仮説
第3章 夫への愛を失くした女
我ながら上出来、と恵子は満足して料理を食卓に並べる。家事にこんなにやりがいを感じるのは本当に久しぶりだ。
恵子に促されテーブルに向かう篤志の体は見るたびに小さくなるような気がする。離婚を考えていたとはいえ、篤志はたくさんの愛情を恵子に注いでくれたし、もう何年も連れ添って情も移っている。
そんな相手のそんな姿は見たくなかった。
自分が惚れたのは若々しくて自信満々で、行動力に溢れた逞しい男だ。
篤志の活力の源が恵子がうんざりするほどの性欲だったのだとはじめて知った。
愛情をこめて作った料理に篤志は少しだけ笑顔を見せてくれたものの、それだけだった。
恵子は悲しくなった。
恵子に促されテーブルに向かう篤志の体は見るたびに小さくなるような気がする。離婚を考えていたとはいえ、篤志はたくさんの愛情を恵子に注いでくれたし、もう何年も連れ添って情も移っている。
そんな相手のそんな姿は見たくなかった。
自分が惚れたのは若々しくて自信満々で、行動力に溢れた逞しい男だ。
篤志の活力の源が恵子がうんざりするほどの性欲だったのだとはじめて知った。
愛情をこめて作った料理に篤志は少しだけ笑顔を見せてくれたものの、それだけだった。
恵子は悲しくなった。