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終わりの向こう側
第6章 卍(まんじ)
電話を切った後、私は考えました。

ここ数か月、相手の母親と
定期的にSEXを繰り返していた。
にもかかわらず夫である父親からは
何も言ってこなかった。
それはどういうことなのか?
夜に外出をしているわけだから
気づかない訳がない。
という事は「容認」?
では何故、このタイミングで
絶交宣言なのか?
もしかしたら全てを理解した上で
再出発をするつもりなのだろうか?

初対面の時の父親の印象は
融通の利かない堅物、絵に描いたような
亭主関白夫でした。

しかし、そのような男が
この状況下で何も言ってこなかったことに
大きな疑問を感じていました。

とにかく相手の父親、清水氏について
調べてみることにしました。

正月明けに興信所を訪れ五日後に
調査資料を手にした私です。
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