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禁断背徳の鎖外伝ー多忙者達のXmas
第1章 クリスマスイブの幻ー恋とピアノとの狭間
「美味しい!
凄い拘ってる、このケーキ」
「EAホテルのシェフが、クリスマス用に特別に作っていた物ですから」
「早乙女邸のシェフが作るケーキも美味しいけど、これはまたちょっと違う感じ‥
見た目はシンプルだけど奥深い味、シェフの腕かな?」
そう言って、ケーキを食べる美紀様を見ているのは微笑ましい。
私は何時も、美紀様が喜んで欲しくて色々と用意する‥
大概は早乙女邸で夕食を取るからと食べては貰えないが、それでも私は懲りない。
美紀様喜ぶ顔が見たい、それは私の願望‥
初めて美紀様を見た時から抱く私の心。
だが美紀様は会長一筋で私に振り向く事は無い、私自身もそう思っていた。
「??
遠藤さんは食べないの?」
「・・えっ?
ああ、少しは食べますが、そこまで甘い物が得意では無くて‥」
手に持った紙皿からケーキを一口、味は美味しいと思うが甘い・・
「遠藤さんって、もしかして偏食系?
魚類も嫌いだし甘い物も駄目、逆に何が好きか知りたいくらい」
「好きな物ですか?
そうですね・・・野菜類とか、サラダやフレッシュジュースは好きですね」
「・・まさかのベジタリアン・・」
唖然としている美紀様、そこまで変だろうか??