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禁断背徳の鎖外伝ー多忙者達のXmas
第1章 クリスマスイブの幻ー恋とピアノとの狭間
こういうのは、一般家庭だと割と同じ‥
倉原家で育った美紀様も、外交官だが基本的に一般家庭の私も同じ事。
「お酒とはいきませんので‥
コンビニで見た時、つい手に取ってしまったのですよ」
「それで良いです、まだ仕事もあるから、お酒って訳にはいかないでしょう?
でも、どれくらいぶりだろう、こういう子供用を見たの?」
「まあ、そうですよね」
本当に子供の頃はともかく、決して良好では無かった倉原家での家族関係‥
だとしたら、こういう物を見たり飲んだりしたのも高校生より前の話。
倉原家の養女と知れてから家族関係は崩壊、これは倉原主任から聞いた話、美紀様には絶対に言わないが・・
「・・売っていたのが小さなナイフしか無くて‥
切り方が汚いとか言わないで下さい・・」
「言いません!
だいたいにして、会長室でクリスマスケーキの方が無理があるもん‥
適当上等です」
「くすっ‥
そう言って頂けると助かります、ではどうぞ美紀様」
「ありがとう遠藤さん」
少々‥‥いや、かなり歪な切り方のケーキを紙皿に乗せ、スパークリングジュースも紙コップ‥
それでも美紀様は嬉しそう、本当に今年のクリスマスは諦めていたのが、ありありと分かってしまう。