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禁断背徳の鎖外伝ー多忙者達のXmas
第3章 クリスマスイブの幸せ-仕事と寂しさと喜びと
「えん‥‥どうさん‥‥」
キスだけなのに、少し激しいキスだけなのに、身体中がゾクッとする‥
この感覚が何かは分かっているけど、それを私が遠藤さんに言っては駄目、それだけは駄目。
「・・・キスだけで、もっと私を感じさせて下さい・・美紀様・・」
更に深く追い掛けられ、じっくりと舌が絡み‥
唇も舌も口内さえも、遠藤さんと1つになってしまったような感覚。
遠藤さんの熱さが私に伝わる‥
本当の遠藤さんは凄く熱い人、それを普段は理性と秘書というスタンスで隠している、完璧に第1秘書として。
夢中に唇を舌を貪り合い、遠藤さんが私の頬に手を触れた時、遠藤さんはハッとしたように私から唇を離した。
「はぁ‥‥はぁ‥‥」
「遠藤さん‥‥」
何故急に唇を離したかは分かってる‥‥本気になりそうだったから‥
キスだけ、その約束を遠藤さんは守る絶対のように。
何時もだったら、すぐに抱き締めている腕も離してくれるんだけど、今日は違った。
「・・・もうすぐだけ・・・
もう少しだけ、こうして抱き締めさせて下さい、クリスマスプレゼントだと思って・・」
無い事に抱き締めたまま、私の肩に顔を埋める遠藤さん‥
抱き締めている腕の強さから、遠藤さんが激しく葛藤しているのが伝わって来る。
だから‥‥だから私は言ったの‥‥
「・・クリスマスイブなんだよね・・」
そう言って、遠藤さんを私から抱き締めた。