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禁断背徳の鎖外伝ー多忙者達のXmas
第3章 クリスマスイブの幸せ-仕事と寂しさと喜びと



クリスマスの挨拶をして、遠藤さんは素直に会長室から出て早乙女邸に帰るみたい。


遠藤さんが出て行った途端、端末操作していた私の指は完全に‥‥止まった。



「・・・
クリスマスイブなんだから、私に構わないで自由にすれば良いのに‥
なんて言えないよね、遠藤さんの行動に口を出した私だもの‥」


クリスマスイブくらい何も言わないのに‥
それすらも言えない私、それはちょっと悲しい。


元々の原因は私‥
そして紀永の計画で、遠藤さんが早乙女外戚で、私の婚約者と時期会長候補筆頭と知れ言われている今、遠藤さんに迂闊な行動はさせてあげられない。


・・全ては私のせい・・


その思いが遠藤さんに核心的な事を言えなくしてる‥
遠藤さんだって、私と紀永の関係を知った上で、あれまで私に言ったんだから。


あの一件まで、私に触れる事を一切しなかった遠藤さん‥
それは遠藤さんなりのケジメだったと思う。


そこまで頑なな心の持ち主、そして頑ななだけに崩れたら脆い‥
危ういのは私だって分かってる、うんん私だから一番理解出来るのに、手を差し伸べられない悔しさ。


遠藤さんとの葛藤は、まだまだ長く続きそう‥
どちらかが答えを見いだすまで続く事になる。



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