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禁断背徳の鎖外伝ー多忙者達のXmas
第1章 クリスマスイブの幻ー恋とピアノとの狭間
本社がある市街地を抜け、40分も車で走れば早乙女邸がある‥
私的には慣れた、何時もの本社との往復コース。
何年もこうして車を走らせているのだから、慣れて当たり前‥
今日はクリスマスイブだからと、渋滞しそうな道は避け普段あまり使わない道へと入った。
(・・こちら側は信号が多い・・)
使わない理由はこの信号の多さで、通常は何時も使っている道の方が早く市街地を抜けられる。
「クリスマスイブ・・ですか・・」
信号待ちで少し歩道に目をやれば、クリスマス用デコレーション、飾り付けられた照明、そこに行き交う楽しそうな人々。
嫌でも、今日が12月24日だと思い知ってしまう‥
私には関係ない何処かそう思っていたクリスマスイブ、まさか囁かなれど美紀様と祝う事になるとは思ってもいなかった。
会長を載せての運転という訳でも無く、ただの仕事の帰り道‥
そんな気さくさからか、信号待ちの度に歩道と建物に目が行ってしまいがち。
気だるい雰囲気の中、また信号待ちの最中で1枚のポスターに私の目が行ってしまった。
「・・・あれは・・・」
私の興味を引いた1枚のポスター
いやポスターに載せてある人物と言うべきだろう、私は彼女を"知っている"。
少し悩んだが、信号を通り過ぎたところで私は迂回を選択‥
ポスターがあった建物に寄って見る事にした、本当に気紛れ的に。