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禁断背徳の鎖外伝ー多忙者達のXmas
第1章 クリスマスイブの幻ー恋とピアノとの狭間
「また凄い人物ですね‥
この街で早乙女社長に覚えて頂くとは‥‥」
一応当たり障り無く一般論に止め‥
その会話の中で、私の頭はフル回転。
(確か社長は‥‥
夕方から外回り、だとしたら終われば来る可能性はある)
「・・・伊織もそう言うのね・・・」
「・・・どういう事でしょうかリュカ?」
つい社長の方に頭が行ってしまったが、一応の一般論を私が言ってから、リュカの瞳は曇りがち。
「早乙女社長は‥‥私にその気があるんじゃないか、それとも一夜限りに呼びたいとか‥
周りは言いたい放題よ」
「・・・・・」
こういう時の社長は、純粋に興味であって他意は無い‥
ましてやリュカが言うような理由で、花を贈る事は間違ってもあり得ない。
「伊織を見なければ、そんな選択もありだとは思った‥
伊織に似た人、それは早乙女社長」
「・・・・・
逆に見限られます、あれで硬派な人ですから、勘違いの誘惑は一番嫌う‥
誘う相手は選ぶべきですよリュカ」
「・・その口振りだと、早乙女社長を知っているわね伊織?」
「ええ、これでもクラスター社勤務です、知っているのは当たり前」
「それだけ?
それだけで早乙女社長の性格まで分かる??
私は早乙女社長より伊織を選びたいわ」