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禁断背徳の鎖外伝ー多忙者達のXmas
第1章 クリスマスイブの幻ー恋とピアノとの狭間
「・・・
ある人と約束したのです、もうあんな真似はしないと‥
リュカには申し訳ありませんが、私は約束の方を優先します」
あんなに揺れていたのに、こういう事はきっぱり断言出来る‥
他の女性に誘われるより、私は美紀様の約束を選ぶと。
「それが伊織の好きな人?」
「・・・ええ・・・
約束を違える気にならないほどに・・・」
「そう・・
再会出来たと思ったら、途端に振られちゃった‥
滑稽ね私」
「すみません、あんな事をしておいて拒否する私は残酷なのでしょう‥
そう思って頂いて構いません」
「そんな風には思っていない、私が勝手に探していただけ‥
だって名前しか名乗らなかったのは、二度と会う気は無かった、私も伊織を探すという理由でコンサートを楽しいものに出来た‥‥お互いよ」
「・・・リュカ・・・」
「ただのクリスマスイブの夢‥‥ね‥‥」
「・・・っ!!」
そう言ったリュカは、急に私を捕まえ一度だけキスをした‥
触れるだけの軽いキスだが。
「これで思いを振り切れる、ついでに早乙女社長も振っちゃおう」
「それはそれで社長が傷付くと言うか、余計に燃えると言うか‥
それとなくが一番無難だと私は思います‥‥それと私の名前は遠藤伊織、名乗らなかったのはリュカの考えで合っていますが、私はそこまで卑怯でもありません」