この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
禁断背徳の鎖外伝ー多忙者達のXmas
第1章 クリスマスイブの幻ー恋とピアノとの狭間
「・・・
クリスマスよりも仕事って、会長はそんなに仕事一筋な人なの?」
「「・・・・・」」
リュカの何気ないひと言に、私も社長も黙りで言葉が出ず‥
美紀様が会長室に居られるのは秘密、例えリュカでもこれだけは守秘義務に当たってしまい何も言えない。
こればかりは社長も同じ、知って手を貸しているだけに守秘義務が発生してしまう。
「あ――
なんだ‥‥まだ会長室フロアーには人が居てな、クリスマスを無視して仕事してんだよ」
「まあ、それが正解ですね‥‥」
「会長では無いの??」
「会長は早乙女邸だ」
予想以上に侮れないリュカの感‥
私と社長の関係を勘ぐったり、会話を聞いていて一番たわいも無い場所に疑問を持ったり。
私は本当に良い友人を持ってしまったよう。
「・・くすっ‥
会長は出不精でして、なかなか早乙女邸からお出になりません‥
ですから私達のような早乙女邸専属の秘書が居ます、会長室フロアーを仕切るのも私達の仕事の1つです」
「そう言えば謎の人物と聞いた事はあるわ‥
理由が出不精って‥‥」
「そこは秘密で良いですか?
行動には理由が付きもの、理由も謎‥‥その方が良いのです」
微量の嘘は含まれはいるが、全てが嘘という訳では無い‥
出不精‥‥会長に聞かれたら渋い顔はされそうです。