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禁断背徳の鎖外伝ー多忙者達のXmas
第1章 クリスマスイブの幻ー恋とピアノとの狭間
「まあ社長が無ければ、本当に良いクリスマスイブで終われたのに‥
それでも‥‥社長とああまで話しをしたのは、どれほど前だったでしょう」
何時もは仕事と割り切り秘書会話、社長は不服そうですが私はずっとその態度を崩さない。
なのに、久しぶりに個人的な事まで話したと思う‥
何度も思うがクリスマスイブの特別、こんなのは今宵1日限り。
明日本社で会う用件があれば、私はまた秘書遠藤伊織に戻っている‥
社長に時々嫌みという攻撃を加えながら。
煙草を消し、スーツから車内まで煙草の臭い消しに少し奔走‥
この車も裏に回し、臭いが消えるまで放置にはなるとは思う。
会長の意向で、早乙女邸の社用車は秘書の人数より多い、そして全てが高級車クラスで、秘書全員に運転を慣れさせるという意味もある。
なので1台2台裏に回しても、あまり頓着されない、それを利用した私の方法。
それは良い‥
全ての始末を終えて、私は再び車を発進させた、今度は寄り道も無く真っ直ぐ早乙女邸へと・・
しっかり車を裏に回し駐車してから、コンビニ袋をぶら下げて、裏口から正面エントランスへと回る。
「・・・
今帰りかい?
仕事にしても随分と遅いね遠藤??」
「会長?
どうしてこちらに??」
エントランスの中心には、2階まで続く大階段‥
その登り切った先で、手すりに寄り掛かりながら、会長が私を見詰めている。