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禁断背徳の鎖外伝ー多忙者達のXmas
第1章 クリスマスイブの幻ー恋とピアノとの狭間
「それは私の台詞だと思いますが‥
今日は定時で帰宅されていると思っていました」
「うーん‥
早く帰ろうとは思ったんだけど、システム課も会長代理も年末ギリギリで押しているの‥
今の調子だと、仕事納めに間に合うかって状態」
「そこまで詰まっていたとは‥‥」
システム課には手は出せないが、会長代理の方は会長と相談して仕事量を決めている‥
そういえば、此処最近会長の方も忙しそうだった。
「システム課は今やってるプログラムに追加受注が来るし、こっちは年末決算の山‥
年度末は3月末なのに、どうしてこう師走の末に一度仕切ろとするんだろうね?」
「まあ‥‥こればかりは長年の式たりとしか‥
まだ掛かりそうですか美紀様?」
「幾らやっても、今日中になんて終わりません!
そりゃ、ギリギリまで頑張るけど‥」
これはまだ帰るという言葉は無さそう‥
会長も美紀様も、一度没頭すると時間など簡単に無視して仕事に走る。
こういうところは似た者親子、どちらも頑固で我慢強い‥
良いのか悪いのか、私には判断尽きかねますが。