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第7章 同僚達と

長内淑江の事を触れられてイヤだった男は、苦笑いをした後で目の前の熟女から目線を横にずらして頷くことで、渋々に同意したことを見せた。

まずは土井咲子が戻ってきた。

「すみませ～ん」とモスグリーンの膝下スカートをひるがえして愛想良く隣に腰掛けたが、その椅子の位置は定位置で二人の間に十分の隙間が空いた。

そして程なく岡本も帰ってきた。

こちらも愛想良い笑顔を浮かて、手にした携帯を振りながら「おう、まだ大丈夫だぞ」と暗に奥さんから遅くなる許しが出たことをほのめかしたので、「それは、よかったですね」と言ってやった。

そして完全に気の弛んだ岡本が先程よりももっと近くして、それこそ腕と腕がベッタリと付きそうなほどに座るのを見て、思わず顔をしかめてしまいそうになるのを必死の笑い顔でとりつくろった。