パソコンから！ケータイから！スマホから！無料でどこでも気軽に楽しめる官能小説サイト

第10章 欲情する尾行

「まだ残ってますよぅ。飲みましょう」と威勢のよくなった土井に促されて飲み会は続けられたが、気まずさは消えない。

特にあわよくばと思っていたであろう岡本のテンションの下がった様子は、見るにつけて何とも不憫だった。

それからと言うもの、岡本はことあるごとにチラチラと自分の腕時計を見て、時間を気にする素振りを見せるようになった。

そして勢いづく土井が「もう一杯ずつ飲みましょう」と店員を呼んで、それぞれが飲んでいるものと同じものをオーダしている所で「ごめん」と岡本が手を上げてそれをさえぎった。

「そろそろ帰んないと、かみさんがうるさいんだ」ともっともらしく困り顔で言うと、自分の分を取り消して店員を帰した。