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第4章 前段階　最終節　飯島亜紀子と合流する

あとはこんな人達の会話の聞こえる分だけをBGM代わりに聞きながら、携帯でもいじって亜紀子を待つだけだとおおように構えた。

そして待つこと数十分、待望のドアの開く音が聞こえてすぐにそちらの方を見た。

完全に開かれていない間そのから、飯島亜紀子の愛しい顔が覗きこんでくる。

中を探る不安そうなその表情が自分を見つけてホッとしたように微笑むのを見て、男も顔だけでなく心までもが和んだ。

「いらっしゃい」とマスターの声にそちらを向いて「こんばんは」と答えからまたこちら見たので、「よう」と手を上げて挨拶をした。

それから目を使って隣の空いている席を指して“ここ”と示すと、亜紀子は素直にそこに座ろうとする。

その隣の女性が気を使ってくれてズズッと椅子を鳴らしてズレてくれると、「すみません」と亜紀子が礼を言った。