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君を孕ませたい
第9章 確信に変わる想い
「ご飯、もう食べた?」

リビングの照明を灯しキッチンへと向かいながら翼さんが私に尋ねてくる。



「まだ・・です。一緒に食べるのかなって思ったから・・」

私が告げると申し訳なさそうに謝罪された。



「ビーフシチュー作ったんです。食べますか?」

言った途端、はっと気付いた。
もう22時を過ぎている。
もしかしたら翼さんは夕食を済ませたかもしれない。



そんな私の一瞬の不安を吹き飛ばすように
嬉しそうな笑顔を弾けさせ
ありがとう、と破顔させる。



私は嬉しくなって繋がれていた手をほぐし
キッチンでストウブを温め直す。



着替えてくる、と言って2階に上がる翼さんが戻ってくるまでにサラダを用意し、バゲットを焼いて待つ。



ルーを使ったシチューに
パン屋さんで買ってきただけのバゲット



それを美味しい美味しいと言ってくれて
恥ずかしくて嬉しくて
翼さんと囲んだ食卓はここ数日の私の不安なんて一気に拭い去ってくれた。



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