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幸せになれる恋
第11章 カップル
帰りの車で話したことは
特にこの話ってことはなく
普段のことや学生時代のこと
仕事のこと
聖さんは大学生のとき
就活中に惹かれどうしても内定がほしく
必死になったこと。
会社まで見学に行き
社員の人と話して会社のことを
知ろうとしたこと…
それから内定をもらった時に
ガッツポーズして喜んだこと
だから、就職しても勉強して
資格をとったり
どんだけ遅くまで残業しても
弱音をはかず仕事にうちこんだこと
だから出世したんだ。
努力家なんだ...
やっぱり私には...
「桜。また変なこと考えてる。」
「何で.ですか..?」
「顔。怖いから。般若みたい。」
「しっ、失礼な」
「何考えたの?」
「努力家ですごいなって。」
「仕事のこと?」
「はい。」
「頑張ってるのは仕事だけじゃないよ。
いろいろやってるから。
身体鍛えるのも一応努力してるし
飯作ったりするのも努力してる」
「そうなんだ。だから私はダメなんだ。
努力ってしてない。だからコンビニで済ませるし
いつまでも電車が怖くて克服できない。」
「さーくらちゃん。」
「......。」
「またそうやって考えて落ち込む。
よくねぇなその癖。
これからちょっとずつやっていけばいいから。」