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幸せになれる恋
第15章 水族館デート

「一緒に暮らすんですか...?」
「うん。一緒に行って一緒に帰ってきて
飯食って帰るつもりだったけど
帰って寝るだけの桜の家もったいない。
ここだったら部屋もあるし
生活費やら家賃やら無駄にらならねぇだろ」
「ここで暮らすの?誰と誰が?」
「ここで暮らすの。俺と桜が」
「何で?」
「だから毎日一緒に帰って来るんだから
そうした方がよくねぇかっていう
提案なんだ。桜がそれは嫌だって
拒否するなら仕方ねぇけどな。
俺はお前と暮らしたい。
隣にいて毎日笑ってほしいし
俺も笑っていたいんだよ」
「そんな事言われたら断れない。」
「桜の気持ちが大事だから。
お前が嫌ならしたくねぇから。
だから真剣に考えて。」
「それって今言わないとダメなの?
今返事が必要なんですか…?」
「今じゃなくていいから。
近いうちに教えて。」
「はい。」
「じゃ飯食うか。」
「あの…聖さん。
ご飯作るの手伝います。」
「いいよ。桜座ってて。」
「ダメです。聖さんの様子いつもと違うから
近くに居ないと危ない。」
「危ないって…。いいよそこにいて。
また人参細ーくされたら困るから。はははっ」
「バカにしてる。意地悪だ。」
「好きだから。からかいたくなるだけ」
「最悪…。本当に意地悪ですね。」
聖は笑いながらキッチンに向かって
淡々とご飯の支度をしていた。
桜はこの状況も楽しかった。
毎日こうだったら幸せだし
楽しいだろうなって思えた。
だから...
この先どうなるから分からないけど
楽しい毎日を送って
幸せになれればそれでいい
もしだめだった場合は
その時に考えればいいと思った。
桜は心に決めた。
聖に話そう。自分の素直な気持ちを...

