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幸せになれる恋
第19章 お姉ちゃんと聖さん

「それから桜は1週間の休み、
昨日ここに引っ越してきたんです。
ここにいて欲しいと言ったのは俺です。
少しでも桜の傍に居たかったからです。
初めはマンション解約も嫌だと拒否
されてしまいました。
でも、少しでも隣にしないと不安で仕方ないんです。
だから通勤も会社に報告して車で行けるように
頼みました。そしたら、桜は電車に乗らなくても
仕事には行けるからと思いまして。
会社には特別許可をとったので
もし俺が仕事で遅くなっても社内で待てるように
話しているので危険な目には合わないと…。」
『あの伊東さん。私には貴方の強引なやり方で
桜がここにいるような気がします。
桜がそうしたにはあなたの強引さがあるからでは?』
「確かにそうかもしれません。
桜をほっとけないし傍にいて欲しかった。
大切な人を失うのが二度とごめんだったからです。
もし、桜が無理矢理ここにいるなら
これも長く続かないでしょう。
俺は桜も気持ちが同じだからここに居ると
思っています。」
「そうなの。お姉ちゃん。
私も最初はマンション解約するの嫌だった。」
『桜…ならどうしてここにいるの?』
「私ね、聖さんが好きなの。
出会って間もないけどいつも私を想って
くれているの。
口悪かったり意地悪だったりするよ?
でも、実はすごく優しいの。
ここまでしてもらえるなんて
され過ぎだって思うけど
それも聖さんのやり方なの。
お互い無理はよくないからって話して
こうやってしてる。
聖さんはすごく良くしてくれる。
私の方がしてあげれていないくらい。
だから聖さんが
無理矢理ここに居させてるんじゃない。
そこだけは分かってお姉ちゃん。」

