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第19章 お姉ちゃんと聖さん

『桜、伊東さん。
二人の気持ちはよく分かった。
あなたから聞いたはじめの方の話は
許せなかった。
そんな辛い思いな させながら桜を
縛り付けてる。って思った。
私たちの苦しみを理解してくれる人じゃないと
桜を任せても幸せになれない。
これは私が結婚してから旦那と話したの。
私の苦しみは旦那も理解した。
旦那も両親居なくて少しの間施設にいたから。
だから理解してくれる人じゃないとって。
でも、桜が辛い事あったのに短時間で
ここまで笑っていたり明るく居られるのは
あなたのおかげなのかなって。
私はそんなに出来ないから。
二十歳の頃だってかなり長い時間
桜は笑わなかった。私も辛かった。
けど桜は今楽しそうに笑ってる。
それだけで安心した。
ごめんなさいね。反対するような言い方して。
桜。我慢しちゃダメ。喧嘩して辛くなったら
いつでもうちにおいで。
私も旦那と喧嘩したらここにきていい？
伊東さん。この子我慢して
溜め込むタイプなんです。
だから話だけでも聞いてやってください。
あなたならその話を聞き出してくれるんですよね？
．．．桜のことよろしくお願いします』


「お姉ちゃん．．．うっ…わーーーん。」
「緑さん。ありがとうございます。
ここいつでも来てください。」

『ありがとうございます。
桜。よかったね。素敵な人に出会って。
ほら、もう泣かない。パンダになるよ！』

「緑さん。ピザ好きですか？」

『えぇ。』

「作りますから食べてください。
その間桜と話しててください」

『あなたが作るの？』

「お姉ちゃん。聖さんは女子なの。」

『そうなの？』

「桜言い方…
あの、俺はただ自炊が好きなんです。
一人でも飲み会以外の日は家で作って食うので
桜が女子力高いだとか．．．」

『桜が出来ないからあなた大変ね。
どんどんやらしてできるようにさせないとね。』

「試みたんですけど…
人参が細ーくなっていたので諦めました。」