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幸せになれる恋
第31章 聖を襲う病魔
『そういえば早苗腹の子順調??』
昴の質問に笑顔で順調よ。と答えた。
両親も微笑ましく見ていて
みんな温かい気持ちになっていた。
『聖は?』
「え...?」
突然自分の名前が出て聖は焦ったが
どうにか誤魔化したくて
ついつい言ってしまった。
「俺たちは急いでないから
数年先でもいいと思ってる。」
今の会話の流れから自分たち夫婦の間の
子供の話だと思っていた桜。
「はい。私たちはまだ今は二人の時間を
作りたいので自然に任せます!」
『そんなタラタラしてていいのか?
てめぇが居なくなって
遺されるほうの身にもなれ。』
周りがシンとした。
昴の声が頭の中でリピートされている聖は
誤魔化すことが出来なかった。
『どういうこと?』
少しだけ焦ったように母が昴に詰めよる。
すると昴は小さな声で話を始めた。
『この前お前の部屋の前で聞こえたんだ。
俺が死ねばマンションのローンは払わずに済む。
桜が賃貸として貸せば家賃収入になるし
売ることだってできるよな。って。
どういう意味が説明してくれ。』
誠はよく分かってなくて玩具で遊んでいる。
早苗はえ?と口元を押さえて動かない。