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幸せになれる恋
第6章 聖の家


「さっきの鍵出して。」


桜は言われた通りに鍵を出して


「開けて。」


聖に言われてドアの鍵を開けた。



【1810】
【伊東】


部屋の前の表札にはそう書かれていた。



「どうぞ」

「お、お邪魔、し、ます。」

「誰もいねぇよ。」

「......」

「早く靴を脱いであがってくれねぇ?」

「あっ、ごめんなさい!」

「つきあたりがリビングだから
先に入って適当に座ってて」

「はい、分かりました。」






桜はリビングの扉をあけて
ゆっくり入る。
黒で統一された家具に
落ち着ける色のラグやクッションなどが
センスよく置かれている。


余計緊張して
リビングの扉の横に立ち止まっていた桜は
震えが止まらない。



そこに聖がリビングに入ってきた。


「うわっっっ!びっくりした。
何でそんなとこに突っ立てってんの?」

「どこに座れば?」

「適当に好きな所に座れば?」



聖はスーツのジャケットだけ脱いで
ネクタイを外して
シャツのボタンを2つほど外して
歩きながらキッチンに入ってった。


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