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シャネルを着た悪魔 Ⅱ
第3章 共働きの財閥
熱っぽい視線が捉えるのは、今から起こるであろう出来事に胸を躍らせてる『女』になった私一人だ。
「今日は特別だな」
「なっ……ここはダメ」
「ああ?今日はダメじゃねえの?」
「──っ!」
「いつもなら、始まる前に『ダメ』って必ず思ってもいねえ否定の言葉から入るのにな。今日だけは素直ってか」
「もうっ、意地悪ばっかり言わないでよ!」
「うるせえ、ソヨンさん達も既に自分の部屋で寝てるし、テテとアイが居ない今──たまには、此処でした方が燃えんじゃねえの?」
私の心を読み尽くしている彼は、ニヤリともう一度笑ってから貪る様な甘いキスを私に浴びせる。
……彼の首に手を回し、すっかりと受け入れてしまう私はやっぱり彼の言う通り、ソン・テヒョンというシャネルを着た悪魔に惚れこんでいるのだろう。