この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
シャネルを着た悪魔 Ⅱ
第15章 可哀想な君への母性
少し揺れている真っ白のジャガーの後部座席には私とユンサ。助手席にはイヴァンが居て、運転席には顔を見た事がない若い子が居た。
韓国の運転は荒すぎる、合流も雑だしUターンも何処でもするし。
──そんな事を思いながら外を見ていた。
たった今、特別市のチョンダムドンに入った所だ。
「何が何でも貴方が欲しかったんです。」
不意に発せられた、その言葉は本心か?それとも、まあノリからきた言葉か?
そんな事を言うのは、勿論一人しかいない。
車内に乗ったと同時に、起爆装置とテテとアイが隔離されている部屋の鍵──その二つの解除を命令していたユンサ。