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シャネルを着た悪魔 Ⅱ
第15章 可哀想な君への母性

少し揺れている真っ白のジャガーの後部座席には私とユンサ。助手席にはイヴァンが居て、運転席には顔を見た事がない若い子が居た。

韓国の運転は荒すぎる、合流も雑だしUターンも何処でもするし。

──そんな事を思いながら外を見ていた。


たった今、特別市のチョンダムドンに入った所だ。


「何が何でも貴方が欲しかったんです。」

不意に発せられた、その言葉は本心か?それとも、まあノリからきた言葉か?

そんな事を言うのは、勿論一人しかいない。

車内に乗ったと同時に、起爆装置とテテとアイが隔離されている部屋の鍵──その二つの解除を命令していたユンサ。

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