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シャネルを着た悪魔 Ⅱ
第18章 子どもの嫉妬

"──という事で以上を持ちまして、全世界で指名手配をされていた国際的犯罪者であったハンソン兄弟の兄ユンサは死亡・弟イヴァンはソウル警察に自首、という事実の報告を終わります"
頭の堅そうなスーツを来た熟年の男性達の一番左側には、あの日BNの事務所で有った例の官僚さんが居る。
きっと彼はこれで出世街道間違いなしだろう。
『助けられなかった子達の数を数えれば、それはもう到底両手では足りない事は確かです。でも……未来の有る子ども達8人を救う事が出来ました』
『そうですね。もっと早くに解決出来なかったのかという思いは残ります……酷い死に方をさせられた子達の事を思うと、何とも言いにくいですね』
『はい。ですが私たちは、前を向いて行くしか無いのでは、と思います。』
『イヴァンがキッチリと裁判を受けて、自らのした事がどれだけ重罪であったのかを真摯に受け止め償っていく行程を見守ると同時に──』
『もう今後、二度と同じ様なことが起きない様に警察や学校の先生方だけでなく周りの保護者が近所の人達が協力し合って子ども達を守っていかないと。』

