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シャネルを着た悪魔 Ⅱ
第5章 嫉妬か否か
「だけど、何か知らねえけどコイツは違うかったんだよ。」
「金にもサファイアにも俺にも帝国にも靡かねえ、いったい何をすれば俺のモンになるんだろうって考えてたら、いつの間にか本気になってた。」
「嫉妬なんかしない俺が、こいつの笑顔も泣いた顔も全部俺にだけ見せてれば良いって思い始めた。」
「こいつには死んでも『俺と付き合えてることに感謝しろ』なんて言えないと思うわ。」
「へえ、あの自信家なお前がか。何でなんだろうな」
「だってなマネヒョン。どこの世界に叩かれるの覚悟で辛い道になるの覚悟で俺の側で俺と帝国とアボジを支えてくれる女が居る?」
「刺されても撃たれても毒飲まされても、それでも俺に付いていきたいって言ってくれる女が居る?」
「本気でうざってえこと言ってくるくせに、本気で俺のことを叱れるやつが、どこにいる?」
「色々とコイツにはキツい事言うけど、内心俺だって感謝してんだよ。嫁には頭上がらないって言う人が居るけど、俺だってその通りだわ。」
「テテとアイの事や、FBKのこと、帝国のこと、全部含めて何だかんだいいながら俺のする事を黙って応援してついてきてくれる女なんて、いくら俺がサファイアのリーダーでも帝国の会長でも、そうそう現れるもんじゃねえだろ」
「だから俺はこいつを手放す気なんて更々無えし、こいつが人殺しました帝国の株価落ちましたってなっても……こいつを嫁として側に置き続ける」
「おめえらガキにはまだ分からないと思うわ、もちろん同じ年だけど未婚のジンにもな。」
「でも結婚ってのは、そんなもんなんだよ。」