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秘花~王太子の秘密と宿命の皇女~
第23章 落城の夜
 昨日、城門を出る前、彼がくれた言葉が耳奥でまざまざと甦った。



―今は生き延びることだけを考えた方が良い。生命があればまた、ここに戻ってくることもできるし、再び国を作ることもできる。





 彼の言葉は道理であった。生命あってこそ、滅びた国を再び興すこともできる。父や母、兄や弟の無念を晴らすことができるのだ。
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