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さらに近くてもっと甘い
第5章 社長様、発熱中
「くしゅんっ……!」
大きなくしゃみをする隼人に、光瑠さんと要さんが駆け寄る。
場所はイングリッシュガーデン。
久々の休日、良く晴れたからみんなで外に出ていた。
「風邪か…?」
光瑠さんの問い掛けに、隼人は鼻の下をゴシゴシといじりながら、うーん…と答えていた。
そんな隼人の頭を要さんが撫でて、顔を覗き込む。
「新学期の疲れが出てるんですかね?」
「僕疲れてなんかないよぉ」
「今日はもう中に入れ」
折角遊んでもらっているというのに、そんな事を言われて隼人が拗ねている。
もうすぐ、新しい生活が始まってから1ヶ月経とうとしている。
確かに要さんの言う通り、疲れてるのかな…
この春で4年生になった隼人。ついに高学年となってウキウキで毎日はしゃいでたし……
「くしゅんっ…」
「隼人…」
ベンチに腰掛ける私のところへ隼人が渋々やってきた。
顔付きがぼんやりしていて、そっとおでこに触れたら、いつもより体温が高くて目を見開いた。