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さらに近くてもっと甘い
第5章 社長様、発熱中
「ずっと……俺の傍にいると……」
「─────…」
「……約束してくれ……」
緩く綻んだ光瑠の口元。
トクンっ……と要の心臓が鳴って、要はハッと我に返った。
いやいやっ……トクンってなんだ!トクンって……っ
「……関根?」
何とかしてネクタイを掴んだ光瑠の腕を解くと、要はふぅ……と息を吐いて少しその場から離れる。
「…そのつもりですから……っ」
「……………」
「突然そういうことを言わないで下さい…!気味が悪いですっ……」
ガシガシと頭を掻く要を見ながら、光瑠はパアァと表情を輝かせる。
「そうか……」
「っ………」
「良かった……」
心から喜んでいるのが分かる笑顔。
まんまとその表情を見てしまった要は顔を赤らめて俯いた。
いやいやいやおかしい……!
何を社長相手に照れているんだっ……
とにかくいつもと違う調子の光瑠に戸惑いながら、要は焦った様子で扉に向かった。