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さらに近くてもっと甘い
第5章 社長様、発熱中
「じいや………」
…………!?!?!?!?
光瑠さんの思わぬ呼び掛けに、その場にいたみんなが大きく目を見開く。
じ、じいや!?
光瑠さん、今じいやって言った!?
「…なんとっ…坊っちゃんがそう呼んでくださったのは何年……いや何十年ぶりでしょうか…っ………」
いつもなら、坊っちゃんって呼ぶな!と怒鳴るところで、光瑠さんは、またハハ…と笑っている。
私の予想通り、そんなかわいい光瑠さんに古畑さんはまんまと射抜かれて、体をフラフラさせている。
「じいや………?」
「……何でございましょうかっ……光瑠坊っちゃん…」
「いつも……ありがとう…」
「っ……はあぁっ───」
悶えるように息を吐いて胸を抑えた古畑さんは、そのまま倒れ込むようにして近くの椅子に腰掛けた。
ズッキューーーン、なんて音が聞こえてきそうだ……
ていうか、今聞こえた気がする……
「これからも……よろしく頼む……な……」