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さらに近くてもっと甘い
第5章 社長様、発熱中


────────…



未だ頭にハテナを浮かべている光瑠さんに呆れながら、私はマスクを外した。



「風邪を引いてたのは、光瑠さんの方です……」


「んん?」


「隼人の風邪が移ったんだと思います」




目線だけ上に向けながら、思い出そうとしている光瑠さんが面白くて、思わず笑みが零れた。



まったく。

あんなに色んな人を惑わせておいて……


まぁでも、すごく苦しそうだったのがすっかり元気になったみたいで良かった……。




「あー…確か……廊下で愛花に会って……」


「そうです。光瑠さんそのまま倒れたんですよ!」



えぇっ!?と身体を反らせる光瑠さん。






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