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さらに近くてもっと甘い
第5章 社長様、発熱中
古畑さんの言葉に、光瑠さんはいつも通りムッとする。
「だからっ……!」
あーあ……
「坊っちゃんと呼ぶなと何度言えばお前は分かるんだ!!」
戻っちゃった……
肩を落としながら、古畑さんを眺めると、それはそれは残念そうにワナワナとしている。
「……元気そうで何よりでございますがっ……」
「古畑さん……」
「せめてっ……後もう一度っ……『じいや』と言っていただきたかった……っ」
「何を訳の分からないことを言ってるんだ!!!!」
はぁ……ほんとに……。
私はベッドから降りて、泣き崩れそうな古畑さんの背中をさすった。
子どもが生まれたら、古畑さんのこと…『じいや』って呼ばせよう…。
そんなことを決意した、妊娠4ヶ月だった。