この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
さらに近くてもっと甘い
第6章 副社長様、発情中
襲ったなら、きっとキスもしたに違いない。
「うつってない?」
「だ、大丈夫ですっ…」
手を伸ばして加奈子の額に手を当てる。
顔は火照っているように見えるが、熱はないことを確認して、要はホッと息を吐いた。
「ごめん……。まさか無意識にそんなことをするなんて……」
「いえっ……」
「傷付けてないといいけど……」
「そんなっ……」
確かに、あの時の副社長は少し強引だったけど…
やっぱりいつも通り優しかったことに変わりはなくて…
そんなことを考えている加奈子を不安げに要は見つめる。
「僕に何をされた?」
「えっ……」
「ひどいこと、したんじゃないかなって……本当にごめん」
「ひどいことは……されてないですっ……」
「本当に?何か訳のわからないことを言ってないといいんだけど」
「そ、そんなこと────」
────────もっと……君を鳴かせたい
「っ…………」
甘く、そして意地悪に囁かれたことを思い出して、加奈子の顔がさらにボッと火照る。