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さらに近くてもっと甘い
第7章 奥様の誕生日
散々光瑠にくすぐられた隼人は、はぁーーっと、大きく息を吐いて落ち着く。
その様子を見て光瑠は楽しそうにすると、本題に戻った。
「それで……お前は何がいいと思う」
去年はパリでドレスやら婚約指輪やら色々買い物をしたことで、誕生日プレゼントはなぁなぁになってしまった。
そもそも、日頃から買ってやりたいと思ったものはすぐに買ってしまうから、新婚であるにも関わらずいいプレゼントが浮かばないでいる。
「うーーーん……。何あげても喜ぶと思うけどねぇー」
「それが1番困る…」
はぁ、と光瑠はため息をつく。
相談相手を間違えただろうか……
自分と同じように、うーーんと唸る隼人を見ながらそんなことを考えていると、隼人が口を開いた。
「お姉ちゃんの好きなものって…、まず、僕でしょ?」
当然のように言ってのけた隼人に、光瑠は呆れたように口角を下げる。
正しいことだろうから否定はしない。