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さらに近くてもっと甘い
第7章 奥様の誕生日
「まだ学生なんだし……」
「いえ、いつまでもご主人様に甘えていられませんので」
「そんな……でも、光瑠さんきっとそんなこと気にしてないよっ…」
「真希様……」
ぎゅっと手を握られて、私は愛花ちゃんを見つめた。
いつも泣き虫の愛花ちゃんの瞳は今まで見たことがないほど力強かった。
「私は……自分の力で立ちたいんです…」
「……………」
「もちろん、真希様と一緒にここに住めなくなるのは私も寂しいですが……」
「愛花ちゃんっ……」
思わず愛花ちゃんを抱き締めると、愛花ちゃんも、強く私のことを抱きしめ返してくれた。
「真希様……大袈裟ですよ。住み込みでなくなるだけで、こちらではもうしばらく働かせていただきますし……」
「分かってるけど……寂しいんだもんっ……」
愛花ちゃんには、愛花ちゃんの人生がある。
きっとこれから立派になって…
自分の道を切り開いていくんだ。