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さらに近くてもっと甘い
第7章 奥様の誕生日
─────────…
真希の誕生日前日。
ちょうど休日だった光瑠は、真希に内緒でケーキを作ろうと計画していた。
だが、手伝いを了承してくれた愛花が姿を見せない。
ありとあらゆる部屋を探し回ってようやく見つけた愛花の側に、驚かせたい真希本人がいるのを見て、目を見開いた。
バレてしまうのでは。
せっかく考えたサプライズが台無しになってしまう。
慌てる光瑠は、聞かれてもいないことをツラツラと述べて勝手に言い訳をするが、真希が近付いて手を握ってきたことにさらにヒヤリとした。
黒々とした大きな瞳。
それが焦る光瑠を捉える。
「あのね!光瑠さん!」
じっと見つめられて、彼女の前で嘘をつくことが本当に出来るのかただただ不安になって、ゴクリと唾を飲んだ。
「な、なんだっ……」
「今、蹴られたんです!」
「蹴られたぁあ?」