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第10章 一番近くに

「え」だの「あ」だのを、連呼している浩平の肩を掴んだ愛花は、そのままゆっくりと顔を近付けて、自分から浩平の唇を塞いだ。


「っ…えっ…!? んっ……!?」


「んっ……」



ぎゅっと強く目を瞑って、余計な事を考えないようにするが、やはり恥ずかしい。


こんな格好でっ…自分からこんな事して……っ


引かれるとか、言ってたけど、それは私の方だ──…



不安になって、唇を離そうとしたら、ニュルリと口に舌が入り込んできて、ふぁっ…と声が洩れた。



「あ…いかッ……」


「んぁっ…はぁっ…」




何とか自分も口を開いて、その舌の動きについていく。

何度やっても、同じように胸が締め付けられて、頭の中がぼんやりとしていく…


キスに酔いしれて体の力を抜けていくのを感じていると、浩平の手が、愛花の胸を掴んだ。




「この水着っ……」


「っ…ぁっ…ンン…」


「エロ過ぎ……っ」




白いフリルが、浩平に揺さぶりを駆ける。



完全にスイッチが入った浩平は、荒々しく息を吐きながら、再び愛花の後頭部に手を添えて、キスを深めていった。