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さらに近くてもっと甘い
第10章 一番近くに
洩れる声に、うねる体。
それは答えとしては十分ではあるが、それでも浩平の不安は拭えない。
「なぁ…」
「はっ…ん…っ」
これでやり方があっているのかも分からない。
それでも、いつもより声が上がっているって事は…いいってことなんだろうか──
そこから顔を離した浩平は、キスをしようと愛花を見下ろす。
頬が蒸気して、すでに目がとろけている。
そして、塞ごうと思っていた口がゆっくりと開かれる。
「……っ…してる最中に聞かれてもっ…」
「ん……?」
「言葉なんか…っ…返せないよっ…」
恥ずかしいから、声を抑えるので必死なのに、言葉なんて発せられる訳が無い。
愛花は少し怒ったつもりでそう言ったのに、浩平は軽く目を見開いたあと、優しく微笑んだ。
「……ごめん…」
「……っ…」
「愛花……」
「な…に…?」
「やっぱ……愛花、かわいすぎっから、ちょっと抑えて」
包み隠さず、そう伝えて、照れている愛花の唇を優しく塞ぐ。