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さらに近くてもっと甘い
第12章 メガネデート
「それで……?」
「あっと……それで…今日はご主人様もお仕事がお休みだったのでご一緒だったのですが───」
愛花の話に頷いて話の続きを聞こうとしていたその時。
中から再び大きな声が聞こえて、要と愛花はビクりと体を震わせた。
「もういいです……!! 光瑠さんの分からずや!!!!」
「なっ…おい!! どこに行く!!」
「光瑠さんのいないところです!!」
「何を言ってるんだ!! おい、そんなに速く歩くな!体に障るだろうがっ……」
「大丈夫です!! それに光瑠さんの叫び声の方がよっぽど───要さんっ…!?」
ガチャリと前の扉が開いて、大きなお腹の真希が現れる。
ハハハと引きつった笑いをみせた要は、そのまま居直ってどうもと頭を下げた。
その奥で、光瑠が関根?と首を傾げる。
今日は休日だ。
何か用でも………
「どうなさったんですか……?」
「いや……時間が出来たので、隼人に会いに……。すみません、連絡もなく」
「い、いえいえ…そんな…隼人のためにすみませんいつも」
慌てて頭を下げた真希の後ろから、ぬっと光瑠が顔を出す。
明らかに不機嫌だ。もう何年も一緒に仕事をしているからそれがよく分かる。