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さらに近くてもっと甘い
第12章 メガネデート
「あの…お邪魔しています」
要の挨拶を聞いて、光瑠はふんっと鼻で息を吐いた。
「……丁度いい。関根、付き合え」
「え……?」
「古畑ー!!」
突然の主人の呼びかけに、古畑は慣れた様子ですっと現れる。
「なんでございましょうか」
「酒をもってこい。グラスは二つだ」
はあ、と返事をした古畑の隣で、真希が目を見開く。
「またこんな真っ昼間からっ……!」
「うるさい!! お前のせいで気分が悪いから呑むんだ!!」
「どうして私のせいになるんですかっ…!」
「───ちょっとちょっと、何があったんですか」
思わず、2人の間に入った要がまぁまぁと宥める。
その様子を見て、真希はハッとして息を吐いた。
「もうすぐ父親になるっていうのに、光瑠さんの心が狭くて──」
「───お前こそ自覚が足りないんだ! ったく…誰にでも愛想を振り撒きやがってっ…」
「振り撒いてないです!! 予定日が同じくらいだったから仲良くなっておこうと思っただけで──」
「ま…まぁまぁ」
再び2人の勢いを止めると、要は顎下に手を当てた。