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さらに近くてもっと甘い
第13章 入れ違いに入れ違い
「……うんざりしてますよ、もちろん」
そうですか、と言う要さんの小さな声を聞きながら、あの分からず屋に想いを馳せる。
素直じゃなくて、わがままで、怒りん坊で……
本当に光瑠さんに振り回されてばかりだけれど……
「でも、光瑠さんは隠さずにいつも全力ですから……」
「………………」
「うんざりはしますけど…嫌ではないです。不思議と」
愛してくれているからああなってしまうのを分かってる。
不器用だけど、光瑠さんは隠すことなく全部を私に向けてくれるのが、嬉しいのも事実だ。
結局、どんな光瑠さんでも許せちゃうし本気で嫌になったりしないくらい
わたしも光瑠さんのことを愛しているから───…