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さらに近くてもっと甘い
第3章 喧嘩するほど?
「「俺の名前は有川光瑠だ」」
同じタイミングでそういうと、光瑠さんは、驚いたように、目を見開いている。
「もう何回聞いたか分かりません…」
チッと舌を打つ光瑠さんは、また俯く。
まるで子どもだ。
それが面白くて私はわざと光瑠さんの真似をして腕を組んだ。
「と、いうか、光瑠さんこそ、私を誰だと思っているんですか?」
「はぁ?」
「───私の名前は『有川』真希、あなたの妻ですよ」
「…………っ」
悔しそうな表情をしてる光瑠さんが面白くて、思わず吹き出すと、光瑠さんもつられて笑った。