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さらに近くてもっと甘い
第1章 過保護な旦那様
「そうですよっ…
あなたと僕では歩幅が違うんですから……」
切なそうな酒田に、要は片眉をつり上げた。
そして、ふん…と息を吐くと、オフィスの奥でドタバタと音がした場所へ目を向ける。
見る前から分かる…
朝からこんなにオフィスを騒がしくするのは…
「ひゃあああっ……!ごっ、ごめんなさいっ…!!」
「もぉ…加奈子、ちょっと落ち着いて…」
物を落として、周りの人に謝っている場面を何度見ただろうか…
要は、フッと小さく笑うと、愛しげな視線を彼女に向ける。
それに気付いた加奈子は、顔を真っ赤にしながら、同じように要のことを恥ずかしそうに見つめた。