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放課後の狩猟者
第1章 # 紗菜 [高1]
紗菜の下校ルートは、リサーチ済み。ほぼ毎日、紗菜はその路地裏を通る。
人気の無い、寂しげな路地裏だ。
そこは、紗菜の本来の下校ルートから外れている。しかし紗菜には、そこを通らなければなければならない大切な理由があった。
それは、紗菜だけの『秘密』の場所への近道。その先にある小さな空き地の片隅。今にも壊れそうな古い納屋が紗菜の目的の場所だ。
中等部の頃から今日に至るまで、その"納屋通い"は続いている。
それは、捨てネコの世話をするためだ。
そのミケ猫が子猫の頃からずっと、パンやミルクを運んでは与え、撫でたり抱いたりして可愛がっていたらしい。
家では、母親が動物アレルギーのため、飼うことを許されなかった。
心優しい紗菜は、子猫を見捨てることができず、ここで内緒で飼うことに決めたのだ。
高等部からの紗菜しか知らない俺は、つい最近の素行調査で、紗菜がそんなことをしていることを知った。
めっちゃ、ええ子やん!
なんて、俺思いなんや!
たった一人で、人気のない場所に来るとは…。
ほんま、俺思いのめっちゃええ子やんけ!
人気の無い、寂しげな路地裏だ。
そこは、紗菜の本来の下校ルートから外れている。しかし紗菜には、そこを通らなければなければならない大切な理由があった。
それは、紗菜だけの『秘密』の場所への近道。その先にある小さな空き地の片隅。今にも壊れそうな古い納屋が紗菜の目的の場所だ。
中等部の頃から今日に至るまで、その"納屋通い"は続いている。
それは、捨てネコの世話をするためだ。
そのミケ猫が子猫の頃からずっと、パンやミルクを運んでは与え、撫でたり抱いたりして可愛がっていたらしい。
家では、母親が動物アレルギーのため、飼うことを許されなかった。
心優しい紗菜は、子猫を見捨てることができず、ここで内緒で飼うことに決めたのだ。
高等部からの紗菜しか知らない俺は、つい最近の素行調査で、紗菜がそんなことをしていることを知った。
めっちゃ、ええ子やん!
なんて、俺思いなんや!
たった一人で、人気のない場所に来るとは…。
ほんま、俺思いのめっちゃええ子やんけ!