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【R-34】
第3章 誠実な夫
やがて、ちゅっちゅっとリップ音が静かに漂い始めた。


彼女の躰中をまさぐりたい気持ちを強く押さえ、キスだけに専念する。

ただ、キスだけをねっとりと時間を掛けて行う。



やがて、圭吾の首に彼女の腕が巻き付いていく。


その白く細い腕を掴んで無理矢理、先程から膨れ上がっているこれを挿入したら、彼女はどんな表情を見せるのだろうか。


男なら誰でも持ちうる、征服欲であったり支配的欲求を圭吾も同じく持っていた。

ただ、それをセックスにも普段の生活にも出したことは一度もない。



一度のその自己満足のために彼女に嫌われ失うことの方が辛い。


でも、無理矢理犯すような行為をしてみたいというねじれた欲求はいつも心の奥底に存在しており、それを起こさないよう平穏を装うよう気を付けてはいた。



「んっ……圭吾さ……ん……」

彼女の声で我に返る。
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