この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
【R-34】
第12章 『不知夜月』
根が真面目すぎるからこそ、仕事は絶対なのだ。
「分かったよ。でも、行きは車で送らせて?帰りはタクシーで帰ってくるんだ。良いね?」
「……はい」
随分と過保護だとつい笑みを漏らす真奈に、圭吾は心配そうに顔を覗く。
「……大丈夫よ。普段だって、ちゃんと……圭吾さんの言うこときいてるわ。私……お利口でしょ?」
くてんと頭を圭吾の肩に刷り寄せる。
それだけで、愛しくて堪らない。
「……分かったよ。眠れそうかい?」
「ん……」
真奈に腕枕をする。
髪を撫で付けながら「おやすみ」とだけ呟くと、髪にも頬にもキスを落とす。
唇にも、と圭吾が顔を寄せると真奈が間に指先を入れて慌てて止めにきた。
「ダメっ、うつっちゃうから……。今は、我慢して、ね?良い子だから」
四十を既に越えた夫に「良い子」とは……と、堪えきれずにふっと笑う。
そして、思い出した。
あの時も彼女は一回り以上年上の自分に対して「良い子」と言った事を。
「分かったよ。でも、行きは車で送らせて?帰りはタクシーで帰ってくるんだ。良いね?」
「……はい」
随分と過保護だとつい笑みを漏らす真奈に、圭吾は心配そうに顔を覗く。
「……大丈夫よ。普段だって、ちゃんと……圭吾さんの言うこときいてるわ。私……お利口でしょ?」
くてんと頭を圭吾の肩に刷り寄せる。
それだけで、愛しくて堪らない。
「……分かったよ。眠れそうかい?」
「ん……」
真奈に腕枕をする。
髪を撫で付けながら「おやすみ」とだけ呟くと、髪にも頬にもキスを落とす。
唇にも、と圭吾が顔を寄せると真奈が間に指先を入れて慌てて止めにきた。
「ダメっ、うつっちゃうから……。今は、我慢して、ね?良い子だから」
四十を既に越えた夫に「良い子」とは……と、堪えきれずにふっと笑う。
そして、思い出した。
あの時も彼女は一回り以上年上の自分に対して「良い子」と言った事を。