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未来なんていらない
第2章 2
『楽しかったね、月夜のお散歩』
そういって彼は空を見上げた

さっきの月が今もキレイに輝いていた

なにも言えずにぼんやりしていると
近づいてくる彼の顔

『家どこ?』


逆光の彼の顔
よくみればキレイな顔立ち


『あそこ』
目の前のマンションを指差す

『帰る?』

あ、またイジワルな顔

『帰るよっ!』

なんだかペースが乱される

『泣くなら今だけど?』
そういって鼻をぎゅっとつままむ

『泣かないよっ!』
そう言い返すとふっと優しく笑って

『おやすみ』

そういって私にキスをした




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