この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
キミの体温 ボクの吐息
第2章 た
俺はタクシーの中をドアから覗き込んで
「山村さん、大事な人なんでよろしくお願いします」
と、前面にあるタクシー乗務員の名札を見て
わざわざ運転手の名前を読み上げてお願いした。
言葉口調は丁寧でも「運転手の名前は覚えた」と
暗に言っているようなもんで
これで、無事に白石は帰れるはずだ。
別に運転手を疑っている訳じゃないが
こんな時間だ。
俺が送るつもりでこの時間までつき合わせたけど
俺が送れないなら、少しでも無事に送り届けてもらう方法は惜しまない。
その意図に気がついたのか、白石はやっぱり笑って
「ありがと」
そう言ってドアを閉めて走り去った。
少し歩こう。
ぶらぶらしながら歩いて
空を見れば、冬の空に星座が綺麗にきらめいていた。
「一緒に見たいよ」
思わずそう呟いた自分にビックリして
半日前まで名前ぐらいしか知らなかった女の子を
もっともっと知りたいと思った。
そう。
例え、男がいたとしても―――
「山村さん、大事な人なんでよろしくお願いします」
と、前面にあるタクシー乗務員の名札を見て
わざわざ運転手の名前を読み上げてお願いした。
言葉口調は丁寧でも「運転手の名前は覚えた」と
暗に言っているようなもんで
これで、無事に白石は帰れるはずだ。
別に運転手を疑っている訳じゃないが
こんな時間だ。
俺が送るつもりでこの時間までつき合わせたけど
俺が送れないなら、少しでも無事に送り届けてもらう方法は惜しまない。
その意図に気がついたのか、白石はやっぱり笑って
「ありがと」
そう言ってドアを閉めて走り去った。
少し歩こう。
ぶらぶらしながら歩いて
空を見れば、冬の空に星座が綺麗にきらめいていた。
「一緒に見たいよ」
思わずそう呟いた自分にビックリして
半日前まで名前ぐらいしか知らなかった女の子を
もっともっと知りたいと思った。
そう。
例え、男がいたとしても―――